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実写化に対する考え方に影響を受けた作品 ~Crazy Rich Asians~

中華BLとはあんまり直接関係ないのですが、最近久しぶりに映画クレイジーリッチ!(原作「クレイジー・リッチ・アジアンズ(Crazy Rich Asians)」)見返して懐かしくなったので。
クレイジーリッチ!はアメリカに住んでいた頃に公開された映画で、国際社会における(とくに中国系)アジア人のプレゼンスとアイデンティティ話だと思うので、単に会社員として出向してただけの人間が気持ちがわかると言ってしまうのもちょっと烏滸がましい気持ちがあるのですが、アメリカで日本人として生活している中でこの映画を見られたことが本当に嬉しく、映画自体の出来もすごくよかったのでとても思い入れのある作品なのです。泣きながらチケットをまた予約し、サントラを買い、Blu-rayを買い、機内の映画でさらに見、原作を書い……という感じで原作を読んだのでした。
そんなわけで実写化映画の方にすごく思い入れがある状態で読んだ原作ですが、(すげ~~~……こんなに改変していいんだ……!)という感想になりました。もちろん実写化にあたってストーリーやキャラクターが改変されるなんてことは枚挙にいとまがないと思うのですが、原作はかなりアクが強く、皮肉っぽい描写とかやや露悪的な表現とか、けっこう癖の強い作風だったんですよ。でもそのクセを綺麗に消し去って、めちゃくちゃ綺麗なシスターフッドとフェミニズムの作品に仕立て上げており、そんなことが許されるんだ!!??えっ、こんなに綺麗なフェミニズム映画にできるの逆にフェミニズムに対して悪意がある人なんじゃないか??とか失礼過ぎることを考えだす始末です。一番そう思ったのはサブヒロインのアストリッドで、映画だと『格上』の妻のことをやや疎ましく思い、挙句に浮気をする夫(マイケル)に対して苦悩しつつもきっぱりと決別をする強い女性として描かれてたんですよ。でも原作のアストリッドかなりヤバ女ではないですか???原作アストリッドはハンサムなマイケルに惚れ込んで金と権力で(というとちょっと語弊あるかも)結婚に持ち込んで、富豪過ぎる妻実家の会合で常に肩身の狭い思いをさせられてるマイケル不憫じゃないですか?あと浮気もしてないし。映画でも実は浮気自体はしていない設定っぽいですが。原作の女神かつクレイジー過ぎるアストリッドがかなりよかったので、それをあんな健気な女性にして美しい話に仕立て上げる実写映画化こわ……となったのでした。あとレイチェルとニックの馴れ初めも映画には出てきておらず、実は原作のレイチェルって色々あって絶対にアジア人男性とは付き合わない!って決めてた過去があるんですよね。中国系アメリカ人のレイチェルにもアジア人に対する偏見があるという二重構造の中で生まれてるロマンスというのも原作でわりと印象的な部分でした。
なので映画から入ったのでどうしても映画に対する点数が高くなりつつも、綺麗によくできた映画過ぎてあの原作をこんな綺麗な映画にするのって逆に原作に対する冒涜になるのでは??いやでもこんな名作作っちゃったらもうそれは正解だよなあ……みたいなことを思ってしまったのでした。ちなみに原作者のケビン・クワン全然普通に映画に協力的で、Blu-rayの特典には監督と原作者のオーディオコメンタリーが収録されていてとても面白かったです。
結局私は原作から読むとか実写から入るとかは作品によってまちまちで、そもそも原作まで手を伸ばさなかったり、逆に原作が好きで改変ありの実写化された場合、上手く作られてれば楽しく見るしつまらなければつまらんことしやがってと思うし、気に入りつつも原作との違いをブツブツ言うのが楽しかったりという感じなのですが、クレイジー・リッチ・アジアンズの原作と映画の対比がかなり衝撃的だったので、実写化にあたって改変された作品を見るたびにそのことを思い出してしまうのでした。
そしてクレイジー・リッチ・アジアンズは三部作で原作の日本語訳続刊や映画の続編楽しみだな~と思っていたのですが一向に音沙汰がなく、小説日本語訳は電子版が買えなくなっていたのでたぶん絶版してるってことですよね……。2巻の日本語訳出たら読もう~と思っていたのがかなり厳しくなってしまったので、ついに英語の原文読書を始めたのでした。昔は文芸英語って全然わからないんだよなと思っていたのですが、kindleだとドラッグするだけで辞書検索の意味が見られるし、中国語小説の機械翻訳読書をやってきたせいか、思ったよりいけそうな感じがしております。晋江もドラッグして百度検索とかはできるんですがね……中日辞書アプリとか入れたらいいのかな。とにかく日本語続刊の望み薄になってしまった今、頑張って読むぞ!となっているところです。



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