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「傾国顔 建国顔」は中華BL界隈の言葉なのか(調査中)

傾国顔・建国顔が中華BLの言葉としてバズっているのを見かけて、ここ数年ずっと中華BLを読んできたのに知らん言葉だな!?と思って気になったので調べてみました。
反応を見ててもK-popファン周りの言葉だと思ってた、みたいな声がちらほら。


中華BLとかの界隈で「建国顔」「傾国顔」ってジャンルがあるらしくて、調べてみたら傾国顔は文字通り、国を傾けるような儚げだったり繊細な美人系の顔なんだけど、建国顔はキリッとした凛々しくて覇王感のあるイケメンの顔という事だと知りました
https://x.com/skrblue_/status/1834936486405562750

わざわざ説明する間でもないですが「傾国」は漢の武帝の時代の李延年の故事が元になっているので、大元の語源自体は中国のものではあります。

とりあえず中国で使われているかどうかですが、「顔」がまず日本語だよな~(中国語だと脸、顔を顔の意味で使うこともないわけじゃないとは思う)と思いつつweiboで検索すると、やっぱり日本のツイートを紹介する投稿しか出てこなかったのでした。
傾国顔、建国顔が中国で使われてるとしたら原語は何になるんだろう?でも中華BLのこと色々教えてくれる中国のフォロワーも初耳って言ってたしな~、というところまでしかわかりませんでした。

日本語圏での使われ方は、ツイッターでいつ頃から使われてる言葉なのか調べてみることにしました。

2016年のツイート↓
薮くんが建てた国を伊野尾くんが傾けるからな……建国顔と傾国顔を取り揃えるHey!Say!JUMP
https://x.com/n_aibakka/status/803590851217633282

2022年のツイート↓
昨日スペースで「建国顔」と「傾国顔」という知見を得られたのが面白かった〜ちなみに私が真っ先に国建てそう!!と名前挙げたのはSixTONES森本慎太郎。
https://x.com/asunako_9/status/1490129125062819842

きのうのアイドル談義のスペースで出てきた建国顔・傾国顔について調べているんだけど、きっとひらのさんは建国顔なんだろうということはわかる
https://x.com/3160_g/status/1490346766482677763


おそらく一番古いのは2016年年で、2022年2月にあったらしきアイドル談義スペースからアイドル関連の話題で使われることが増えた印象です。2016年は魔道祖師の原作が完結した年で中華BLはまだあまり日本では話題になっていない時期、2022年2月は天官賜福のアニメ日本語版はすでに放送されてて小説日本語版のお知らせが出てるくらいの時期なので、日本の中華BL好きな人たち経由で広まるルートがなかったとは言い切れない(けどその証拠もない)くらいだと思います。
「until:2024-9-14 建国 傾国 中華」とか「until:2024-9-14 建国 傾国 中国」でツイート検索すると冒頭のバズツイートが出る前の中国に絡めての使われ方(アイドル関連が多数)がなんとなくわかるのではないでしょうか。

中華BLと絡めてのツイートは2024年7月が一番古くてこちら↓
中華BLの掟、建国顔は右・傾国顔は左
https://x.com/Ib0ter0/status/1818492385921581084

あと見つけたのが2022年のYahoo知恵袋の質問です。Googleとかで検索するとわりと上の方に出てきました。
最近BL界隈でたまに見かける、建国顔、傾国顔という言葉なんですが、いまいち理解できません
説明出来る方お願いします
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10266211525


これもBL界隈が中華BL界隈かどうかはわかりかねる感じです。あと回答でもBL界隈の言葉ということに疑義を呈されてます。

以下は完全に私の推測なのですが、「建国顔 傾国顔」で検索すると「BL界隈」という言葉が使われたこの質問が出てくるので、「傾国」自体が中国の故事なのと、あとざっと検索した感じ中国出身のK-popアイドルに使われがちなのでそのへんが混じって中華BL界隈の言葉と思われるようになったのかな~と思いました。
中華BL好きな人が使ってた言葉の可能性もゼロではないけど、そもそも中華BL自体がまだまだ日本ではマイナーな部類のジャンルだと思うので、今ほど中華BLが流行ってなかった頃からある程度アイドル界隈で使われてた言葉なら、中華BLの言葉として一旦認識されたあとアイドル界隈で広まるというのは考えにくいんじゃないかなあと思ってます。

中華BL界隈の言葉で使われてるよ!という情報知ってる方いたら拍手とかで教えてもらえると嬉しいです。



【追記】

引き続きweibo見てたら冒頭のツイートが紹介されていたのでした。

啊?所以建国颜、倾国颜这种概念是国内耽美圈流传出来的吗?我经常看到樱花妹用特别美的昊图说是倾国颜,还一直以为是日本那边流行的概念
(え?つまり建国顔、傾国顔っていう概念は国内耽美(BL)から出てきたってこと?いつも桜花妹(日本の女の子)がすごく綺麗な昊图に傾国顔って言ってるのを見てたから、ずっと日本あたりで流行ってる概念だと思ってた)
https://m.weibo.cn/status/5078889109918120


昊图は検索した感じたぶん章昊さんの写真っていう意味かな?この投稿やついてるコメントを見るとやっぱり中国の人も知らなくて、日本で流行ってる言葉だと思われてそうな感じします。


【追記2】
冒頭のツイートについて、曖昧なソースでの発言だったという訂正が出てました。
こちら中華BL発祥ではなくドルオタ界隈での発祥だそうです!曖昧なソースでの発言大変失礼しました。元々「傾国」という概念は存在するので、対する語が「建国」になるのは面白いね程度のツイートです。悪しからずご了承ください。
https://x.com/skrblue_/status/1835281286879138257

中華BL界隈の言葉だと思われた具体的なソースがあったわけじゃなさそうですね。


【追記3】
拍手コメントで2013年くらいにEXOの中国メンバーに使われてるのを見たと教えてもらいました。そのアカウントはもうないらしく、なかなか10年以上前となるとログを追うのも難しいですよね。


【追記4】
「建国」という言葉の中国語的な語感について述べているツイートを見てへー!と思ったのでいくつか紹介します。

中国人として建国颜や倾城颜というものを見たとき、本当に笑ってしまいました……中国では、「建国」という名前は「太郎」と似たような感じの名前で、イケメンとは全然結びつかないんです
https://x.com/Messy0904/status/1835668122130354417

建国颜とか傾国颜とか…毎回日本に伝わって流行しそして中国に伝わっていったようですね…いや、本当に元々は中華blが発祥だったのか?中国人は「建国」という文字を見ると、四角い顔のオッサンやじいさんしか浮かんでこないだろう…この名前の有名人もたくさんいる、ウケる、かっこよさが感じられない
https://x.com/50LAN_gty/status/1836025466790297941

「建国」って実は中国の人名によく使われて、それに相当古臭い名前なんだから、中国の作者さんだったらこの言葉はなるべく避けるようにするとは思った…
https://x.com/darknova1994/status/1835803822838653220

中華BL的建国脸我第一反应还以为是国字脸 笑死我了
(中華BLの建国顔、自分の最初の反応は国字脸(四角い顔)かと思った めちゃウケる)
https://x.com/nana1210mzz/status/1835324328071848218


「建国」というのは中国だと中高年男性に多い名前なのであまりイケメンとは結び付かないイメージというのを見てなるほど~と思いました。(言われてみれば知り合いの中年男性中国人もこの名前だった)
日本の名前で考えると、例えば昭和改元の時に昭夫って名前付ける人が多かったそうですが「昭夫顔」にイケメンのイメージがあるか?みたいな感じでしょうか。
それと四角い顔の話をしてる人もいますが、国字脸というのは四角い顔という意味のスラングみたいです。

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社会的地位の剥奪~MXTX作品とpriest作品~

mxtx先生もきっとまた新作を書かれることだろうと思うので今ある三作品だけであれこれ論じるのもナンセンスかもしれませんが、priest作品を読んでると主人公の社会的地位の剥奪の有無がかなり違うな~ということを考えていたので雑談として置いておきます。(priest作品の方もまあまあたくさん読んだとは思いますが全部読んだわけではないです……念のため……!)
当然、主人公の社会的地位の剥奪があるのはMXTX作品の方です。
犯人として糾弾され捕らえられる沈清秋、言わずもがなの夷陵老祖、太子殿下の貶謫、いずれも人から称えられるような立場にあったのに、人々から後ろ指を指されるようになる展開がある一方、priest作品の主人公たちは地位をキープしがちだなーと思ったのでした。もちろん最初から強い立場にいたわけではなく、苦しいところから這い上がってきた人たちもいるわけですが。
七爺の王爺と南疆の後継者、しゃぽの大帥と四殿下、黙読の会長様とお坊ちゃん刑事(費渡の会長様っぷりに目がくらみますが駱隊もまあまあお坊ちゃん育ちなんですよね)、残次品の将軍と総長、烈火の陛下と族長あたりがわかりやすいパワーカップルですかね。展開としてこちらも時々罪に問われたり捕まったり暴君だと史書に書かれたりとかはあるわけですが、なんというか民衆から石を投げられるような事態にはなってないと思うんですよ。天窓から抜けて乞食のようななりで江湖をふらふらしていた周子舒は比較的社会的地位の剥奪に当てはまりそうですが、自分の意思で抜けてきたのとこっちもあまり民衆から責められてはいない印象です。
MXTX作品はさ……事実としての瑕疵とか逆恨みとかが入り混じった民衆の憎悪をぶつけられるのがめちゃくちゃつらいじゃないですか……。しかしその中で苦悩したりしつつも自分の生き方を貫く主人公たちの泥まみれの輝き……みたいななのが作品の魅力だなあと思っています。
以前priest先生のインタビューの紹介記事を書いたことがあって(priest先生のインタビュー記事紹介①~残次品~)、記事では紹介してないのですがpriest先生の作品はエリート気質だと言われることについてどう考えていますか?という質問があります。インタビュアーは誉め言葉としてのエリート気質だと説明してますが、そう言われてるのはたぶんいい意味だけじゃないよなーと思っていて、上で書いたように強者が強者のまま物語が進むところに私はエリート主義っぽさを感じてしまうので。エリートとは困窮した人々のために声をあげる人文主義的立場の価値観を持つ人物、また伝統的な古典文学資源について自覚的に継承するような人物のことだとインタビューの中では言われていて、priest先生本人は自分はそんなにいいものではないです(意訳)と否定していてうまく逃げたなと思わないでもないですが笑。
「BLと中国」の「第四章 中国のヒットBL」でpriest作品について触れられていて、なんかpriest作品だけ妙に批判的じゃないですか!?私がP大ファンだから穿った見方をしてしまうだけかな!?とはいえ「中流階級の知識人女性としての自身の作家像を作る」とか「自分の中流階級の属性や文化的教養をさりげなく見せている」とか……ちょっと書き方が……。しかしこういう見方をされているというのはわからないでもなく、前述したエリート気質だと言われてるところと繋がってるんだろうなあと思います。priest作品に出てくる貧乏人が本当の貧乏人ではなく想像の中の貧乏人に過ぎないって言われたら私は反論するすべがないのですが、すでに邦訳連載版が出ている黙読の第一部の被害者青年の話とか、それらでは不十分という話なんでしょうか。ただ「まるで「鎮魂ガール」が、上海二子タワーに流れる『鎮魂』ドラマに浸った後、ある日突然、上海からそれほど遠くない徐州で、八人の子供を持ち精神障害を患っていると言われる女性が部屋に閉じ込められ、鎖でつながれていることを初めて知ったというようなもの」のくだりは批判の展開としてけっこう無茶ではないですか……!?わからん……私の知らない文脈があるのかも……。
とまあBLと中国を読んでモヤモヤしていたことを入れ込んでしまいましたが、私はpriest作品を愛読しつつ良くも悪くもエリート気質と言われることもよく理解でき、MXTX作品がドーンと入ってきている中でこれからpriest作品を読み始める人がいるとこのあたり引っかかったりする人がいるんじゃないかなあと思ったのでちょっと書いておこうかと思ったのでした。とはいえ社会権力や国家権力が強者として好意的に描写されるのと同時に、民衆・市民の力を信じているというか、名もなき人々は時に愚かだったり浅慮だったりするけどそのような人々の力や善性に社会は支えられているのだという希望的な描き方もひとつのエリート的なものだと思っていて、そういうところが私は好きだったりするんですけどね!







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HSKの5級に受かった

成績画面のスクショ。听力75、阅读96、写作70 

過去問やり始めた時に作文ができなさ過ぎて、当日も一応全部埋めたけどこんな文章でいいのか……!?と不安でしょうがなかったので、まあまあの点数とれてよかったです。
2022年の10月に3級、2023年の5月に4級を受けたというわりとのんびりスケジュールです。
平日は気力があったらアプリをやったりやらなかったり、週末だけ1~2時間勉強するみたいな感じでした。

以下、勉強で何使ったかとかの振り返り。
とくに人に教えるほどの目新しいこともないです。

【テキスト】
ずっとHSK公式テキストばっかりです。
とくに3級と4級は公式テキストと過去問があれば全然大丈夫なんじゃないかな~と思います。
4級の公式テキストは5級の基礎にもなるので手元に置いて時々見返してました。作文の参考にしたり。
5級の勉強始めるか~と思った時に、長文テキストしか見つからなくて、あっ5級ってもう構文とかそういう感じではないんだな!と思いました。
みんなこの長文テキストどうやって使ってるんだろう??
最初は読んで新出単語をチェックして、とやってたんですが、力が付きそうな気配がしなかったので荒療治(?)で聞き書き(ディクテーション)をやってみて、これがけっこうよかった気がします。勉強っていうか、自分には語彙力もなけりゃリスニングもできてないという事実を自分に知らしめるのに役立った……。
0.8倍速にして、とにかく何回も聞いてわからないところはピンインというかアルファベットで書いていって、とりあえず全文書ききるということを何回もやってるうちに、頻出単語は音でわかるようになってきます。文章は全部で100題あって、35題くらいやったとこで過去問を始めました。
ディクテーションが嫌になったら時々気分転換に全文日本語訳みたいなこともしてました。

【過去問】
何回も解くかなーと思ったけど結局一回通りしか解かなかったな。
作文は自分の作文能力に絶望しつつも、とりあえず時間制限無視で書ききってみるというのをやってました。本当は添削とかしてもらうのがいいんだろうな。
「HSK 5級 作文 コツ」とかで検索して色々やり方見たりしたのですが、結局語彙力だなーというところに落ち着きました。本番が近くなって焦ってなぜか迪奥先生を書き写すといった迷走もしました。(現代文で気楽な気持ちで読めそうだったから)
リスニングを一通り解いたあと聞き書きもやろうと思ったけどそんなにたくさんはできなかった。

【アプリ】
Hello Chineseというアプリを課金して使ってました。4級までならけっこうおすすめです。サブスクのような課金なのでサボると勿体ないかな?たまにセールやってるので、安い時に思い切って1年分課金したりしてました。問題集やってるうちにだんだんアプリの語彙レベルを追い抜いていってしまうのですが(私がアプリさぼりがちだったせいもあるかも)、並び替え、書き取り、ネイティブのリスニングあたりの機能がよかったです。スピーキングの練習とかもできるのですが、こっちは全然やらなくなってしまった……。
あとあまりに色んなところでおすすめされてるのでHSK公認単語アプリも買ってみました。確かに買い切りなのでお得ですね。とにかく周回で単語をやり込む用のアプリだなと思いました。

【やらなくてもよかったと思うこと】
実はアナログな単語帳も買ってみたのですが、あれは一回しか書かないし見直さなけりゃ覚えないし例文もないと使い方身につかないし、単語を覚えたかったら小学生の宿題のように何回も書き取りというのに落ち着きました。



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なぜ中華BLを読むのか

日本発の作品で中国古風っぽいBLを中華風BLといって宣伝したり、ゲームのキャラが中華BLっぽいと言われたり、中華BLという単語が人口に膾炙しつつあるんだな~と思ったりしています。
自分がよく読んでるのは古風以外が多いので(人気作から読んでいこうとするとどうしてもそうなる)(晋江文学城BL(纯爱)作品ブクマ数上位50作品)、どうせ黒髪長髪ひらひらの古風しか中華BLとして認識されないんだ……とやや拗ねが発生する一方、とくに中国古風にこだわりがあるわけではない自分はなんで毎日毎日中華BLを読んでいるんだ?ということを考えました。
自分は陳情令→魔道祖師→渣反というお決まりのパターンではまり(魔道祖師の原作を買った頃の思い出)、仙侠もので弟子×師ということで二哈、小心心と読み、MXTX作品は読んでおきたかったので天官を読み、その頃からちょこちょこ他の有名作品の名前も耳にするようになって、息子×義父なんて絶対好きだから絶対に殺破狼を読もう!と決めて殺破狼を読み始めたところが転機だったなあと思います。ここまでは仙侠とか天官みたいなファンタジーばかり読んでいたため、病気やケガや寿命や戦争で普通に死んでしまう人間たちの話が新鮮だったというか、それでなくても殺破狼はスーパー面白いのですが、とにかくここでpriest作品を読もう!となったのでした。
ご存知の通りpriest先生は多作で、ドラマがきそうだから天涯客を読んで、あとタイトルがかっこいいし有名っぽいからと読んだ黙読と残次品があまりに名作過ぎて、もうこれはpriest作品の有名どころを制覇するしかないと思いました。これに関しては2024年7月現在、連載中の純白悪魔を含めて15作品読んでるのでまあまあいい線いってるのではないかと思うのですが、それでもまだ半分にも満たないのと太岁(これはカプなし作品)を読めてないので……長さに尻込みしてるだけなので太岁はほんと絶対読みます……。
で、何が転機だったのかというと、黙読という現代ものがめちゃくちゃ面白かったのが一つと、あと作家買いをするようになったのが一つですね。仙侠とか武侠とか歴史ものとか日本から見て中国っぽいという作風に惹かれるのかと思ったら普通に現代ものでもめちゃくちゃ面白いんじゃん!ということに気付き、黙読→刑偵もの→犯罪心理、破雲、呑海、あるいは残次品→SF→小蘑菇、みたいにジャンル繋がりで読んでいくようになったり、小蘑菇が面白かったから一十四洲作品、过门が面白かったから有名な学園ものの某某を読んで木苏里作品、みたいな感じで知ってる作家先生が増えたり、そして海外ファンのファンアートを見たりで気になる作品が増えたりで、芋づる式に気になる作品が無限に増えていって現在に至るというわけです。
なので思い返してみると中国の作品だから読んでいるというよりは、気付けばどんどん気になる作品が増えてそれらを読んでいくとさらに気になる作品が増えて……ということの繰り返しのような気がします。あとは文化的に知らないことが多かったのが、色んな作品を読んでいくうちにこれは前に〇〇で読んだやつ(あるいは〇〇を読んだ時に調べたやつ)だ!みたいな嬉しさがあって楽しい、みたいなのもありますね。FOGやAWMを読んで迪奥先生のArt魔王のことを思い出しワロております。それから中国語の勉強のモチベーションになる……と言いたいところですが、なんか結局機械翻訳が早いな~と思って今でも全然頼ってます。ただ機械翻訳作業はPCでやってるので、PCのない出先で原文である程度読めるようになったのは便利だなとは思いました。けどやっぱり勉強のモチベーションはHSKとりたいっていう気持ちの方が強い気がする笑!
そんなわけで、ある程度読んだら満足するかと思いきや今でも読みたい作品が渋滞しており、読む順番の打線を考える日々です。今読んでるAMW読み終わったら死亡万花筒までは決めてるんですがそのあとどうしようかな~。营业悖论、可爱过敏原、FOG、伪装学渣あたりで迷っていて、あとは一級律師も地球上線も読みたいし、ほんとはもっと巫哲作品どんどん読むつもりだったし(1章の文字数が多くて桃花源を連載追いかけるだけで余力が尽きた)、読みたいリストが増え続ける……!




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地獄ではない中華BL

中華BLといえば地獄!みたいなことがよく言われています。中華BLの中で日本国内でトップクラスに人口に膾炙している作品が魔道祖師と天官賜福だと思われるのでそのように言われるのもむべなるかなと思っているのですが、それはそれとしてとくに地獄ではない中華BLもある……という話にかこつけて自分の好きな作品の紹介をする記事です。

1、迪奥先生

https://www.cmoa.jp/title/270641/

漫画版が「会長と億の台本」というタイトルで、シーモアとかピッコマで配信されてます。
このブログ見てくださってる方には何回紹介してるんだと思われるかもしれませんが、だって好きな作品なんだもん!
漫画版がこの迪奥先生と妻為上(2で紹介します)、ドラマとアニメで両不疑(これは男女カプ)が日本に上陸している押しも押されぬコメディの女王・緑野千鶴先生の作品です。
本当につらいことは一切なく、結婚七年目のカップルがドタバタいちゃいちゃしているだけの作品です。攻が様々な人格になるので中華BLのお約束やあるあるが学べてお得!
原作の感想文⇒迪奥先生の感想文


2、妻为上

https://piccoma.com/web/product/117084

1で書いた通り、迪奥先生と同作者の妻为上、漫画版が「あの日の誓いを果たすために」というタイトルでピッコマで配信されてます。完結もしてる!
導入だけちょっとつらい感じなのですが、人生やり直し系なので二回目の人生は色々あるけど基本的に夫夫円満で隙あらばいちゃついていて、立場上陰謀とか狙われたりすることも多いのですが、大体因果応報で主人公たちの知恵と勇敢さと権力()で敵の方がこっぴどくやられる爽快系?ストーリーだと思ってます。ちょっとご都合主義かな~と思わないでもないですが、気軽に読むにはぴったりだと思います。


3、離婚申請

https://piccoma.com/web/product/100791

これはおすすめなのか……?なんか……疑問に思いつつずっと連載追いかけてるし……。
人名ローカライズもされてるしあんまりわかりやすい誉め言葉見つからないんですが、なんかすごいBLだから興味ある人は読んでほしい!興味ない人は読まなくて全然大丈夫です!
BLに対して悪意ある偏見を持った人がお話を考えたのかな?みたいなエピソードが次々繰り出されて、たぶんコンセプトはシリアスだと思うんですが、ギャグをやろうとしているのか!?となってきます。コンセプト通りのシリアスさだったとしてもハラハラはすれど辛いことにはならないだろうと思わせてくれるものがあり、実際大体何とかなる!主人公の兄とそれを狙う年下男のサブカプも設定としてはつらい感じなんだろうけど突飛すぎてこっちもギャグにしか見えなくなってくるんですよ。悪口ばっかり書いてませんか?大丈夫?ちなみに第一部が終わったあと、攻が記憶喪失で学生時代に退行したので記憶を取り戻すという名目でいちゃいちゃ学園ライフを送る学パロ編が始まります。なんだそりゃ!


4、给校草当假男友的日子


ここからは日本語訳ない作品になります。
色々あって読み始めたこの作品、両片思い同士が偽彼氏のふりをすることになるドタバタ甘酸っぱいキャンパスラブコメです。ストレートのふりをするゲイを面白いこととして扱うのはどうかなあと思うところはあるのですが、あんまり恋愛に障壁もなく周りの人たちとの関係も良好で甘々な感じが楽しめます。
感想文(というか……)⇒男二人で「ホテルに行く」が書籍化で「関帝廟へ行く」に改変された中華BLを読んだ


5、C语言修仙


次点くらいでつらさがあんまりない作品かな?と思ってるのがこれです。
小蘑菇の一十四洲先生のユーモアセンスが爆発している現代修仙文です。終盤はちょっとハラハラするのですが、個人的にはつらいというほどではなかったかな~と思います(個人の感じ方にはよるかも)
修仙ものですがもちろん人は死なないし、メタ修仙ネタが面白過ぎるし、登場人物も愉快なキャラばっかりだし、主cpは早々に両思いになってかわいいカップルだし、これもけっこう気楽に読める感じの作品だと思ってます。
感想文⇒C语言修仙(C語言修仙)の感想文


という感じで5作品紹介してみました。
ゆーて私もまだそんなにたくさんの作品を読めてるわけではないので、他にももっと色々あるかもです。
ピッコマでやってるFOGとかも導入のすれ違いとかはあるけどあんまりつらい感じじゃないと思うんだよな~。ただ完結まで見届けてないので保留にしました。まあ離婚申請も連載追いかけ中なのですが、あれは紹介しちゃっていいでしょ!と思って入れました。
ところでこれは言葉に対する感じ方の違いだと思うのですが、priest作品を色々読んでてかなり胸の痛い展開があったり虐だな~と思うことはあっても、あんまり「地獄」とは思わないんですよね。人が生きることの悲しみがある……みたいな。
あと撒野(漫画の日本語版は「君と掴む光。」です)は設定から展開から重くシリアスなんですが、あれを地獄とか虐とか呼んでしまうと撒野が描こうとしていた辛さが薄れてしまうような気もしていて、撒野の重さと爽やかさの妙は本当にすごいので……!あれは本当にいい話なんですよ。
なので色々読んできて、私が「地獄」って呼ぶのはなんだかんだ魔道、天官、二哈くらいかなあみたいなことを思ったりもします。犯罪心理も!ジェノサイドとか主要キャラの惨い死、性暴力あたりがあったりすると地獄だと感じるのかも。

拍手[3回]