人渣反派自救系統の感想文
「人渣反派自救系統とは一体なんなのか」みたいな記事は書いたけどそういえばちゃんとまとまった感想を書いたことなかったなと思ったので書きます。
以下ネタバレ含む感想文です。
私は陳情令から入り、原作を購入する際に(ファンアートとか見ると主役カップルが私の好きそうな感じするな……)という勘が働いたので魔道祖師と一緒に渣反を購入したのでした。勘は正しかった!!
でもまさか2ヶ月半で二次創作小説を12本も書くほどハマると思ってなかったので、どこまで読んだかはメモしてあっても読んだ当時の内容に触れた感想があんまりなくて、今こうやってまとまった感想を書こうとツイート読み返して困っています。もっとちゃんと具体的に書いておけばよかったです。
序盤は師尊のメタネタ突っ込みが面白過ぎて、こんなおもしろ突っ込み体質でラブロマンスができるのか……!?別に意味でハラハラしていました。冰河が師尊のことしか見えてないのはすごくよくわかるんですが、師尊が動揺したり困惑したり逃げたり自爆したり(自爆!?)突っ込んだりするのを見るたびに、この人が恋に落ちるところを想像できないよ…と思っていました。
ここですごく誤解を招きそうな結論を書いてもいいですか?
恋にね~~~落ちてないんです!!!
自分は冰河に恋をしていることに気付いたとか、自分のことを一番大切に想ってくれるのは冰河だったとか、そういうのじゃないんですよ。すごくないですか???
師尊の行動原理、序盤はとにかく死亡フラグの回避、システムの無茶な指令に頑張って答える、みたいな感じで、冰河がかなしいほどに師尊のことを慕っていることを知ってそれでも師尊を動かしているのは後悔とか憐れみとか使命感とか後ろめたさとかだと思うんですよ。
まず物語の構成が攫われたり囚われたり襲われたりするヒロインポジションが師尊で、助けに来てくれる騎士(ナイト)は柳清歌の方なんだよな。柳清歌は不本意だろうが……。そして敵の魔王が洛冰河で、最終的に結ばれるのはヒロインと魔王!大変!
でもでも11章で夢の中で冰河の心中の吐露を聞いて『狂傲仙魔途』の主人公ではなく、自分がずっと一緒に過ごしてきた洛冰河と向き合うようになったんだなと思ったし、ところどころ(16章のあたりとかかわいいよね)ああこの人洛冰河のことめちゃめちゃかわいいと思ってんじゃんってなるし、19章の冰秋を読んだ時は胸がいっぱいになったものです。
久々に洛冰河と再会して、だーれだってされて、師尊は私に会いたかったですか?って聞かれて、冷たく突き放そうと思ったのに黙って頷いちゃう師尊……それを見てびっくりしたあとめちゃくちゃ喜ぶ洛冰河……何もかもが愛しいですよ。まあそのあとまだもう一波乱あるのですが……。
洛冰河は生い立ちにかわいそうなところがあるとはいえ師尊への執着はかなりダークだと思うし、師尊もそれに応える義理は一応ないわけです。でも無視してると命の危険が……ということで向き合わなければならないんだけど、やっぱり常人だとここまでできないんじゃないかなと思うんですよ。たぶんどこかで死んでる。
後悔とか憐れみとか使命感とか後ろめたさでも、ここまでやったら私はそれをラブと呼びたいですよ。
本編、魔道祖師みたいに熱烈な愛の告白シーンとかないんですよ。両想いになって結ばれるセックス……とかではなく自我を失った洛冰河と世界を救うために身を投げ捨てるようなセックス!非合意ではないとはいえほぼ暴力!ネットロアだと思っていた出血で挿入がスムーズになる描写を私は初めて読みました。
でもでも洛冰河を泣かせたくない気持ちは師尊の愛が最大に表れてる表現だと思うし、魔族と人間の混血だからどこにも行く場所がないっていう冰河に言う「師尊歓迎你」は愛你とか想要你とかではなくとも師尊のラブが詰まっていて私は泣く……。
冰秋、すごくラブの取り扱いが難しいカップリングじゃないですか?愛じゃなくて共依存とかストックホルム症候群じゃない?って言われたら、そ、そうかも……ってなってしまいそう。だけど転生後の沈清秋はわりと誰からも好かれる存在で蒼穹山のみんなともう家族みたいな関係を築いていて、それでもなお一緒に生きていくことを選んだのは洛冰河なんですよね。
だから私はこれが愛とか恋とかはわかんないんですが(まあ洛冰河にとっては恋でしょう)、師尊の選択が答えだよとしか言いようがないですね。別に冰秋は本当に恋愛か!?などと問い詰めてくるような知り合いはいないのでこれは被害妄想です。
しかし読み始めた当初はこの人本当にラブロマンスができるのか?と思っていた師尊ですが、とくに番外編を読むとめ~~~ちゃいちゃいちゃしとるじゃないか~~いとなるのですごい。さっき告白シーンがないって書いたけど、本編読み終わって師尊はまあ好きとかそういうこと言わないよな、言わなくても師尊のラブは伝わってるし……と思っていたところで夢沉記ですよ。5億人が言ってると思うんですが夢沉記のラストの衝撃、これを原作で読める幸せ。普段は好きとか言わない師尊だけど、洛冰河がどれだけ自分のことを慕っているのかを夢で目の当たりにしてしまってからの「特別喜歓你」、これがあまりに良すぎる。今この感想を書くために読み返してまた頭が真っ白になってしまいました。
かように番外編では甘い師弟を堪能することができるわけですがもちろんそれだけじゃないよ番外編。岳清源番外と竹枝郎番外は、こんな……こんなやりきれないものを……。狂傲仙魔途では描かれなかった岳七と沈九の過去から結末を詳細に見せられてこっちはどうすればいいかわからないですよ。本編で岳清源が七哥だということが判明したことだけでもけっこうな衝撃だったのに、こんなに師兄は……沈九のことを……しかし渣反にストーリーラインが変更されてしまった今、もはや岳清源が沈九に償ったり和解したりする機会は永遠に失われてしまったのだ……。ていうか沈九もわりと岳清源に甘えてるところあるのかな~と思ったし、沈九が沈九のまま長生きしてればいつかは…?と思わないでもないんですよね。なので沈九が囚われて百万の矢でめちゃくちゃに惨殺された結末と、中身が沈垣氏になってしまって親しく付き合うことはできるようになったけど沈九とは二度と再会できない結末と、どっちが岳清源にとって幸せなのかなって考えちゃいます。
そのようなつらく切ない番外編がある中で燦然と輝く柳巨巨番外!!みんな大好き柳清歌!!柳清歌の番外編がサキュバス退治なの天才の構成じゃないですか?ただ他の人の感想見てて気づいたんですが、確かにあの占いで柳清歌はなんであんなに動揺してたんでしょう?占い自体は洛冰河のことを指してるのかな~と思うんですけど、それであそこまでの動揺する?自分のことだと思った?その場合、どういう種類の動揺……?柳清歌→沈清秋の感情が恋愛感情に近いやつだったらけっこう切ないんですが(でもそういう読解もありだと思うな)、柳清歌は永遠にぶつくさ言いながら沈清秋のことを助けてあげてほしいです。わりと本編序盤から柳清歌の好感度は高かったのでももしもこの先の展開で裏切られたら大ショックだなと思いながら読んでたんですが、最後までいいやつでよかったです。
他は渣反ガールズみんないい性格をしており好きだったり、あとは魔道祖師の青衡君と藍夫人、江楓眠と虞紫鳶みたいに渣反でも天琅君と蘇夕顏という一筋縄ではいかない夫婦関係が出てきてそれが本当に好きで好きで。
こんな感じでなんとなくで買った渣反にどっぷりハマり、先週が最終回だったアニメ1期も自分でもびっくりするくらい毎週楽しみに視聴していたので今週はそれができなくて寂しいです。原作にハマり過ぎた人間なので客観的な評価が不可能なんですが、渣反アニメ面白かったよね!?そんな寂しさを紛らわすために渣反の感想を書いていました。
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