夺梦の感想文
最近わりと校园文が好きだなーと思っていたところに思いがけずかなりいい校园文だったのに加えてめちゃくちゃ好きなカップリングだったので読んでよかったです。
王道青春ファンタジーで、ラブシーンもいっぱいあって豪華!
続きで簡単にネタバレあり感想文です。
主人公の余皓は色々あって人生に絶望していた時に、夢の中で『将軍』と名乗る人物に出会って、一緒に夢の中で冒険を繰り広げることになります。自死を考えていた時に自分を助けてくれた周昇と親しくなり、ルームメイトとして一緒に生活するようになって余皓は周昇が『将軍』なのでは?と考えるようになり……という話です。最初は生きる希望を失っていた余皓が、学校の人気者の周昇やルームメイトの傅立群、教師の陳燁凱たちと知り合って、夢の中での不思議な体験を通して現実の事件を解決していくという作りになっています。
この作品で夢というのは人の深層心理の世界で、主人公の余皓は深層心理の世界に飛び込んで隠された真実を突き止めたり、現実世界の問題に向き合う勇気を持てるようにしたり、そして将軍は本当に周昇なのか?(まー書いてしまうと周昇なのですが)、そしてなぜ自分と周昇は他人の夢の世界に入れるのか?この能力はそもそも一体なんなのか?というファンタジー面での展開と、主人公たちが一歩一歩自分たちの将来を自分たちの力で切り開いていく青春小説的な面があり、なんかもう王道に面白かったです。
私はとにかく主cpが大好きです、犯罪心理を読んでる時に思い知ったのですが私は受の片思い描写が好きなんですよ。夺梦も余皓からの片思いで始まっていて、周昇は余皓のことを好きなんだろうけどなんか何考えてるかわからないところがあって焦れ焦れしているところに周昇からの告白シーン!最高のシチュエーションに最高の告白の台詞でボロボロ泣きながら読んでしまいました。周昇やればできる男だと思ってたよ……ロマンチック大爆発だよ……!!よかったねえ!!というわけで余皓は彼氏かっこいい彼氏大好きって感じなので、あんまりにも周昇が人前でベタベタしてくるのは気恥ずかしいんだけど基本的に性的なことしたいタイプで、周昇も性欲ある攻ではあるんですが、付き合ってしばらく経った頃になると久しぶりに彼氏に会ったのに潤滑剤がないからもうハンドクリームでいいや!時間が一番大事……ってなったりセックスしたい!ってタイプの受なので最高~~~~!!になってしまいました。抱かれたがりの受が好きなので……。書き忘れたけど初夜も本当にロマンチックで最高でした。もちろん他の作品の初夜もそれぞれ好きなんですけど、こんなにロマンチックな計画がスムーズに遂行されて無事にロマンチックな初夜に至ることけっこうレアケースだと思うので感動しちゃったよ……。そういえば余皓は同性愛者で、過去つらいこともあったりしたのですが、まだセックスする前に周昇に心の準備がいるかと思って的なことを言われた時に、ゲイなのにどうして心の準備がいるの?みたいな返事をしてるのが好きでした。
そこまですごくしんどい話という感じではなかったんですが、最初の事件の児童虐待は嫌な事件だったし、私が一番つらい……と思ったのは主人公二人がインターンとして働き始めた時の激務っぷりだったのですが、ただ基本的に前向きで爽やかな話だったと思います!周昇の父親は実業家で周昇に女の子と結婚して子供を作って自分の後を継がせたいということに執着してくる親で、金で息子と彼氏を別れさせようとしてくるのはクソだったかな……。余皓は芯が強い人間なので自分の思ってることをはっきり言える人間なのは爽快なのですが、話の通じなさに徒労感を覚えるエピソードではあったかな。
あと教師の陳燁凱が本当にいいキャラで、当て馬とか恋敵とかともちょっと違って、主人公への仄かな片思いと頼もしさと怪しさと切なさとかっこよさが絶妙なバランスで成立している素晴らしいキャラクターなんですよ。出てきた直後はちょっと胡散臭いとか思ってごめんなさい。2巻は陳燁凱の夢(深層心理)の話がメインで、陳燁凱も同性愛者で以前に恋人を亡くしているのですがそれがまた本当につらい悲恋で……。事件が解決したあとも先輩同性愛者として色々アドバイスをしてくれるのも頼もしいし、やっぱり余皓のこと好きなのかな?と思わせるものの、ずっと一貫して余皓と周昇のこと応援してくれるの無限にいい人過ぎるんだなあ。
繁体字版は性描写かなり加筆されてるとjjのコメント欄で言われてたので読んだんですがすごかったです。初夜だけじゃなくて二人がそれぞれ初めて口でした時の描写もかなりしっかり足されており、非天夜翔先生……すごい……となったのでした。jjでもけっこう具体的に色々書かれててへー!と思ったのですが、繁体字版の加筆はもう本当に……。
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