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ドラマ「關於未知的我們(僕らも知らない僕ら)」と原作「大哥」

ドラマ最終話の12話まで見終わりました!!
原作「大哥」は元々priest作品の中でもかなり好きな作品だったので、どんな感じになるんだろう?と思って見始めましたが、主役カップルのエッセンスをしっかり残しつつ、お洒落で明るい雰囲気の綺麗なドラマに仕上げたな~という感想です。
原作はもうちょっと経済的困難の中で生き続ける苦しさとか、老いや病や怪我や死と常に向かい合うような作りなので、原作と比べると明るくて爽やかな話になってるなって感じなんですよね。原作はそういう苦しさもありつつ読後感が不思議と爽やかなのですが……。
大哥は大好きだけど完璧な名作!とはあんまり思っておらず、好きだけど常々(変なBLだなあ)と思っているため、あれをドラマ化するの!?大丈夫!?みたいな気持ちがあったので、種々の改変はまあそうなるよね~って感じです。
主役の二人はかなりイメージにぴったりで、とくに小遠の方は私の好きな簡体字版書籍のカバー下にあるイラストそのまんまのビジュアルだったので、初めて見たときによくこんなぴったりな俳優さん見つけてきたな!と思いました。お芝居の方も、トレーラーの「我喜欢的人是魏谦!我喜欢我哥!!」の言い方があまりにそのままだったので、かなりこれがドラマを見る決め手になったと言っても過言ではないです。魏謙は初見はへーこういう感じなんだ~くらいの印象だったのは、お芝居を見るうちに(わかる……魏謙ってそういうとこあるよね……)という感じを出すのがうまく、ドラマ解釈の魏謙、かなりよかったです。


以下、ドラマ経由で原作に興味持つ人が増えるといいなという気持ちで書いた、原作とドラマの違いとか、ドラマでは出てこなかったあたりの話です。
私はメディアミックスにおける原作の改変自体は別に嫌いではないので(面白かったらよくやったなー!と思うし面白くなかったらつまらん改変しやがって!と思う)、原作の紹介なんだなという気持ちで見てもらえれば!

原作は晋江文学城で普通に読めます。(2022年頭くらいまで数章鎖だったのが解除された)
https://www.jjwxc.net/onebook.php?novelid=1811029
簡体字版書籍は私は亜東書店で取り寄せたんですが、他には楽天のアジア音楽ショップとかですかね?海外通販でもよければ博客来とかでもいいと思います。
https://ato-shoten.co.jp/index.php/product-130309.html


大きめのネタバレは避けつつ書いたつもりですが、前情報あんまり入れたくない人向けではないかもです。


【小宝と三胖】
原作読んだ人が一番えっ!?ってなったのここじゃないかな~と思ってるとこです。
原作だと二人ともそれぞれ別の相手と結婚してるんですよね。
しかしドラマの主cpの恋愛模様に主軸をおきつつ家族愛の話として描くというテーマを見れば、ここの二人をカップルにするのは、やり方としてはめちゃくちゃわかる。ビジュアルとしても映えるし。
とはいえちょっとモヤモヤする気持ちがないわけではないので、二人の本名がドラマだとそれぞれ譚于と魏離離になってるのはドラマと原作は別だとっていうエクスキューズなのかな?と勝手に思ってます。(原作の本名は談魚と宋離離)
三胖の結婚相手はそんなに出番はないものの、面白い女の人なので好きなキャラです。間接的に遠謙の恋愛展開に影響を与えているかもしれない(?)
小宝は原作だと女優になっていて、番外でたまたま出会ったファンのアプローチを受けてそのまま結婚することになった顛末がさらっと書かれています。
スーパー余談ですが、この小宝のファンからアプローチの末に夫になってしまったオタクくん、priest先生の好きなタイプのキャラだよねと思ってます。先生たぶんオタクくんと元気な美少女のラブコメが好きじゃないですか~!


【楽哥】
楽哥はドラマと原作でかなり印象違うと思います!
原作の方だともうちょっと楽哥とのあれこれは後味が悪い感じで、ドラマの方はアウトローではありつつも筋を通すわりと好感度の高い人物になってるなと思いました。
林先生もドラマオリジナルキャラなので原作にはいません……!


【ファイトクラブ】
ボクシングというかファイトクラブのエピソードも原作にあるやつですが、けっこう位置づけが違いますね。ドラマから見た人、義兄弟のBLって聞いてたのになんか突然やばそうなボクシング出てきてびっくりしなかったですか?大丈夫?原作にもありますが原作は原作でけっこう唐突にそんな話ある!!??みたいな感じです!
ドラマだと小遠がひどい目にあわされないように戦うみたいな感じでしたが、原作は魏謙の方も金儲けのための打算があってもうちょっと純粋に(?)金のためにやってますよね。すごい積極的に手を出してるとも言い難いのですが。
原作のファイトクラブエピソードは大人顔負けの行動力と賢さで小学生の小遠が魏謙のバディとして大活躍してて大好きなエピソードです!児童労働に対して造詣が深い小学生!でもやっぱり小学生なので無力さはあり、お金が必要なら僕を売ってよは小小遠のいじらしさが爆発してる名場面なのでドラマでも見られて嬉しかったです。
あと原作だと普通に死体が出る!


【麻子と麻子ママと宋ばあさん】
これはドラマには出てこなかった人たちの話です。
この人たちの話がない時点で私はもうドラマと原作は別物なんだな~と割り切れたというか、それくらい原作のテーマの根幹をなすエピソードにまつわる人たちです。
私は大哥は大好きなんですが、病気や障がいや高齢の身内を介護している人が読むとちょっとしんどいかもしれないな……と思います。


【老熊】
老熊は比較的そこまで改変はされてないキャラですが、ドラマ7話で過去の話として語られていたエピソードが実際に原作でわりとしっかり語られる話なんですね。
ドラマだとすでに亡くなっている老熊の妻・陳露は魏一家にとってもけっこう大事な存在で、とくに小宝がかなりお世話になってます。かなり強烈な性格をしていて老熊も恐妻家なのですが本当に陳露のことを愛していて、だから原作だと老熊は途中で会社を辞めて出家し、そのまま僧侶として過ごします(まあめちゃくちゃな生臭坊主なんだけど……笑)
さすがに出家エピソードはなくなるかな?と思ってたのでドラマ7話はけっこうびっくりしました。還俗したんか~いとは思いましたが。


【馮寧】
原作だと三胖の世話焼きで紹介されたけど結局魏謙はタイプの相手ではなかったみたいな感じで去っていくわりとモブに近いキャラでした。登場場面もそんなないです。(でも小遠の感情を起爆されるきっかけになるのは原作でもそう)
女性キャラ絡みの恋愛エピソードを演出したいなら、こういうキャラにするだろうな~って感じですね。


【Alex】
原作にはAlexという面白い男がいるのでぜひ読んでください。まーちょっとフェアリーテイルゲイって感じの描き方なのは気になるかも……。
原作の二人の初夜はそんな導入ある????って感じのドタバタなので、、、気になってる人は読んでほしい、、、


【魏謙の父親】
これもドラマにはほとんど出てこなかった話ですね。
さすがにちょっとしんどすぎるのでしょうがない……という感じ……。魏謙の母親の話もあれでちょっとマイルドになってるんですよ……。


【魏之遠の両親】
原作だと小遠の両親の話まで出てきます!
しみじみといい話なので、これもまた私が大好きなエピソードの一つです。


【変質者】
その話します?
原作だと小遠たちが小学生の頃に近所に小児を狙う変質者が出て、主人公たちが被害を受けたりするわけではないのですが普通に嫌な事件で、またその顛末が……これはちょっとドラマではできないよね……というエピソード……。
小遠の中で色々な自覚が芽生えるエピソードでありつつ、ほぼ同い年の小宝が小遠のことを「二哥」って呼ぶきっかけになった事件だったと思うのですが、ドラマだと小遠が鉄パイプを振り回していたところに少しその面影が残っているんじゃないかと勝手に思ってます(どういうエピソード?)


その他にも細々とした相違点を上げていけばキリがないのですが、なんだかんだ原作のエピソードをできるだけ拾い上げて再構成してるんだなー!というのがわかる作りになっていたと思います。
時系列がシャッフルされてるので原作のどのへんのエピソードだったか咄嗟にわからなくなるんですが、でもあーーあったあった!ってなるシーンはすごく多かった!
なので原作読むと、このエピソードはドラマのあれだなってわりとわかるんじゃないかなと思います。

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