忍者ブログ

priest作品の二次創作同人の慣習などについて

MXTX作品の二次創作同人に触れているといわゆる「MXTXルール」というものを耳にする機会もあると思います。
私はこちらの墨香銅臭先生の作品についてのまとめを参考にさせてもらっているのですが(ツイートも合わせて読むとより背景がわかりやすいかも)、今回はpriest作品の二次創作同人について自分が調べたところまでを書いておこうという記事です。

一番大元になるのはこのweiboの投稿かと思います。
https://m.weibo.cn/status/4138775603194820?
旧教堂居委会というのはpriest先生のファンがやっている私設ファンクラブ?のようで、投稿内の画像にある通り直接priest先生とやりとりをして、そのコメント踏まえた上での「こうしましょう」という内容になっています。

まず、画像内priest先生コメントです。
あまり中国語ができるわけではないので細かい間違いなどあったらすみません。
哦,这个啊,其实非商用的同人,只要画作者觉得可以,自己叫几个基友印出来,送人或者拿几套到cp上卖一卖,我是没什么意见的,但是网络上卖东西有邮寄过程,不是现场交易,这么多人就很容易出问题,金额也会比较大,万一出问题,这种属于什么性质也说不清楚,所以我这边只给明确的商用或者非商用授权,见谅啦
『実際には非商用の同人なら、絵を描いた人がOKなら個人的に何人かのオタク友達に印刷して送ったり、数セット持ち込んでcp(おそらく同人即売会comicupのこと)で売ったりすることは、私はとくに何の意見もないです。ただし、ネット上で物を売るには郵送の過程があり、現場取引ではありません。こんなに人数が多いととても簡単に問題が発生し、金額も比較的大きくなります。万が一問題が発生した場合、こういったことはどんな性質なのかもはっきり言えません。なので、こちらとしてはただ明確な商用あるいは非商用の授権を(創作物の使用許可)を与えることしかできません。ご了承ください。』


これを受けての旧教堂居委会の投稿です。
简单来说,只要涉及到组团+金钱,即使组织者表示非商用,我们也不好判断这种事情的界限,因此授权都是不给。(中略)在征得创作者的同意之后,拿图去印几份明信片收藏或送人,做几个摆件、杯子、饰品、香水自用或送人,我们是默许的。【划重点:要到授权,量少,自用,非商用,无金钱往来,可以。】但是只要用公开或者不公开的方式交易、有钱款上的资金流动,即使真的是成本价、纯靠爱发电也不行。因为这种做法的界限很模糊,无法保证产出一定不被商用,一个人能否有精力做好成百上千份的制作、包装、邮寄、售后这个事情也有待商榷。毕竟只要涉及到人多、金钱的事情,就容易导致纠纷;出了问题作者会第一时间被拉出来背锅。(後略)
『簡単に言えば、グループを作ってお金をやりとりすることに関わる限り、主催者が非商用だと言っても、私たちはそのようなことの境界を判断しにくいので、創作物の使用許可はすべて与えられないことになります。
(中略)
創作者の同意を得て、絵を持っていって印刷して絵葉書にして人に送ったり、いくつかの置物、コップ、アクセサリー、香水を作って個人的に使ったり人に送ったりすることは、私たちは黙認しています。
【ポイント:創作者の許可をとる、少量、自家用、非商用、お金のやり取りがないならOKです。】
しかし、公開あるいは非公開で取引され、金銭的な資金の流れがあれば、実際に原価であっても、愛だけで発電していてもダメです。このやり方の境界は曖昧で、絶対に製品が商用化されない保証はないので、一人で何百、何千部もの生産、包装、郵送、アフターサービスまで精力的に行うことができるかどうかも議論の余地があります。やはり人数が多く、お金がかかるようなことになると、トラブルにつながりやすいので、問題が起きると作者は真っ先に矢面に立たされることになります。(後略)』

というわけで、創作者の許可をとる(創作者に無断でイラストを使用した事例があったのかなと推測しています)、少量、自家用、非商用、お金のやり取りなしやりましょうというメッセージを発するに至っています。なのでpriest先生が直接金銭やりとりNGと言ったわけではないのですが(少部数を対面で売ることについては特に何も言わないと言ってるし)、慣習的にpriest作品の二次創作はこのようなファンルールのもので行われていることが多いのかなと思ってます。


以下、私見など。

個人的にはpriest先生の懸念は、「ネットで」「大人数を集めて」「お金のやりとりをする」ことに伴うトラブルを起こさないようにしてほしいというところかなあと思っております。
また、このルールがどこまで適用されているかというと、とくに中国語圏以外の他言語圏では金銭やりとりありで同人誌や同人グッズを頒布している例もあったりして、基本的に各々の自己判断になるのかなと思っています。それでトラブルになった例は私は知らないのですが、ただlofter(中国版ピクシブみたいなサイト)で同人グッズの有償頒布のお知らせを投稿した中国外の方が、中国の方から金銭やりとりNGではと言われて取り下げたのを見たことがあります。なのでこういうファンルールがあることを知っておくとトラブルになりにくいのかなと思ったり。
あと中華BL界隈ではMXTXルールがあまりに浸透しているので、MXTXルール=中華BLルールだと思ってる人も散見され、ケースバイケースだよという話もしたかったというのもあります。
あとこれは中華BLだけに限りませんが版権の著作権については権利者以外が是非を判断できることではないので(例えば二次創作はダメって言われてても、それが厳密に著作権侵害に当たるかは裁判やってみないとわからなかったりするし)(とくに原作が小説だったり二次創作が小説だったりするとけっこう明確に著作権侵害と言い切れるケースって少ないんじゃないかなあと思ってますが、とくに二次創作小説をわざわざ訴えるようなメリットもたぶん公式側にない……)、あくまで自分はどうするかの指針にするくらいしかできなくて、これを以て権利者ではない人が他人の二次創作の可否を判断できることではないと思っています。




拍手[2回]

PR