2021年の晋江文学城の鎖(ロック)について:天涯客、鎮魂、殺破狼、二哈、天官、撒野
※撒野は2023年11月に鎖解除
※伪装学渣と这题超纲了は2024年2月に鎖解除
※天官賜福は2024年3月に鎖解除
※天涯客は2024年9月に鎖解除
※渣反、魔道祖師、鎮魂は2024年10月に鎖解除
晋江の鎖についてはなかなか実態がつかめていないところもあり、というのも私が晋江で読み始めた頃にはすでに渣反も魔道も二哈の何章かも鎖になっていたので当時がどういう感じだったか知らないんですよね。
というわけでリアルタイムで有名作品が続々ロックされていった2021年9,10月頃のことを今さらながらまとめてておこうかなと思った次第です。
晋江(だけじゃないですが)の規制に関しては色々と思うところがあるのですが、そのあたりの内容は今回はあんまり書いてない感じになります、すいません。本当に色々思うところはあるのですが……。
1、どんな内容が鎖になるのか
エロは鎖になる的なことを聞いたことがある人は多いんじゃないかと思いますが、トップページに「请所有用户发布内容时严格遵守国家相关法律法规。我们拒绝任何色情暴力及其他违规内容,一经发现,立即删除,严重者将同时封禁账号。(すべてのユーザーがコンテンツを公開するときは、国の関連する法律法規を厳格に遵守してください。 私たちはポルノや暴力、その他の違反内容を一切拒否し、発見されたらすぐに削除し、重大違反者は同時にアカウントをブロックします。」と書いてある通り、このあたりが大体違反と判断されて鎖になることが多い気がします。あっでもこの文言がいつからあったのかは記憶が定かでなくてすいません。鎖にならなくても削除とか修正とかの対応もあります。あとはグロを表現が修正になってるのを見たことがあるかな?
具体的に作品名を挙げるのもスティグマになるかな~と思いつつしかしBLに性的な表現があるの全然普通のことじゃん!とも思うので例として紹介しますが、将进酒(私が最近読んだ作品の中で鎖章が多かったので…)は鎖章ちょこちょこあって下の方に理由が書かれてて「章节色情尺度超标,单锁章节要求清理 (章のポルノ尺度が基準を超えており、1つの錠で章の整理を要求している)」というのがよくあるBL作品の鎖章のイメージかなーと思います。ちなみに純愛(BL)だけじゃなくて言情(男女cp)の作品でも鎖になっていることがあり、BLに対する規制は確かに強いのですが、この原則の元ではBL以外も例外ではないということですね。
しかし晋江は色々あるネット小説プラットフォームの中でも厳しい方と言われてて、他のサイトだともうちょっと緩い?とか聞いたことあるんですがなにぶん晋江以外で読んだことがなくて確認できてなくてすいません。しかし最初に書いた通り、私が晋江で色々読み始めた頃にはすでに鎖になってた魔道とか二哈とかこれ本当に掲載されてたんですか!?ってなるような描写ですよね。こういう言い方もあんまりよくないですが……。
そういえば書籍化(とくに繁体字版)されると鎖になる的な話は昔はよく聞いたんですが、今思うとMXTX先生の作品で当時繁体字版が出てた渣反と魔道がロックでまだ天官の書籍が出ておらず晋江でも読めたからそういうこといわれてたのかなーと思うんですがどうでしょう。繫体字版出てても鎖になってない作品いっぱいありますしね。あーでも魔道は出版精修のための鎖って書いてあるからやっぱりそういうのもあるのかな?
ちなみに魔道の鎖↓
2、2021年9月30日の鎖(天涯客、鎮魂、殺破狼)
1でBLに対する規制が強いという話をしましたが、2021年8月頃にいわゆる中華ブロマンスドラマと呼ばれるような原作BLを改変して『ブロマンス』にしたドラマの規制があるのではないかと言われていたり(リンク)、9月に中国政府が騰訊とかネットゲームの会社に未成年に対して良くない影響を与えるものを規制するような通知を出し(リンク)、その中に「耽美(BL)」が含まれていたりと規制が強まるのではないかと思われていた頃、9/30にpriest先生の天涯客、鎮魂、殺破狼が鎖になりました。(殺破狼は現在は2022年6月に解除済み)実際は突然全部鎖じゃなくて殺破狼の数章が鎖になった翌日くらいにざっとロックになった覚えがあります。
当時はpriest先生が太岁を連載中で、191章の作者コメント欄で「いくつかの作品は、放送済みのドラマと放送予定のドラマの影響が比較的大きいため、ウェブ版ではいくつかの不適切なストーリーを修正する必要があり、修正のためのロックを要求しなければいけません」と書いているように、すでに配信済みの鎮魂や天涯客(ドラマ:山河令)やこれから放送予定だった殺破狼(ドラマタイトルは烽火流金になるらしいという噂)の影響でこれら三作が鎖になったことが伺えます。
ご存じの方も多いかもですがpriest作品は具体的な性描写がないことがほとんどで、三作はどれも朝チュンて感じの描写なんですよね。なので1で書いたようなポルノ的な描写に当てはまらないのに鎖になるんだ!?!?と当時はけっこう衝撃でした。もちろん鎖になるのは性描写だけじゃないんですが、他に特に当てはまることも思い浮かばないんだよなあ。結局再公開された殺破狼もラブシーンは全然修正なかったと思います。唯一バッサリ削除になったなと思ったのが67章のとあるやりとりで、えーーそこなの……?となったり……。
やや脱線しますが天涯客が絶版になってることを山河令の「愛国スキャンダル」の件と絡めて考えてる人をたまに見かけますが絶版になってる天涯客は台湾繁体字版で大陸中国の騒動の影響はあんまり関係ないと思います。そもそも台湾の書籍はめちゃめちゃ絶版になりやすいという……。私も記憶が定かではないんですが、天涯客自体かなり昔の作品なので普通に山河令が配信されてた当時からもう繁体字版書籍(2014年発行)あんまり手に入りづらかったんじゃないかな?と思ったりしますがこれはあんまりちゃんと確認できてないです。
3、2021年10月29日の鎖(天官賜福、二哈和他的白猫師尊、撒野)(たぶん伪装学渣と这题超纲了も)(他にもありそう)
priest先生の実写化(予定含む)作品が一斉に鎖になったので他の作品も大丈夫か???となっていた10月に天官と二哈が鎖になりました。これも殺破狼と同じで天官の121章とか二哈もだったかな?何章か鎖になってすぐ全部ロックという感じだった気がします。ちなみに当時は巫哲先生のことを存じ上げなかったので撒野も鎖になってたことに気づかず、読みたいと思ったときに鎖になってる!?と気づく→そういえば左肩有你というタイトルで実写化されるって聞いたような……→やっぱり天官と二哈と同時に鎖になってる!とわかったのでした。他にもありそうだな~と思ってるんですがとりあえずこの三作しか把握できてないです。
10月の鎖は実写と関係あるとはどこからもコメント出てなかったと思うんですが、たぶんラインナップ的にこれも関係してるんじゃないかなあと思ってます。
9月10月の一連の鎖事件で実写化される作品はもう鎖になると覚悟した方がいいのかな?と思ったりしましたが、成化十四年とかはドラマも無事配信になり原作もまだ晋江で読めるので全部が全部そうなるとは限らないのかなあという感じです。
(追記)木瓜黄先生の伪装学渣と这题超纲了もこの時期だと思うんですがこの2作は実写化情報を聞いたことないのでやっぱり謎ですね、、、
そういえばこの作品は18歳以上推奨ですみたいな表示(↓)が出てきたのもこの数日前くらいからだった気がします。BLだからとは限らないかなと思ったんですが(priest先生の女主・カプなし作品でもついてる)でもやっぱりBLで多い気がする……。
4、この記事で何が言いたいのか
まずは自分がリアルタイムで経験した連続鎖事件をまとめておきたかったというのはあるんですが、エロは確かに鎖になりやすいが鎖になる理由はそれだけではなく(そういえば麻薬関連もかなり厳しい印象)、あとおそらく規約には反してなくても色々な影響を鑑みて鎖になってしまうこともあり、でも作品によっては鎖になってなかったり、みたいな色々複雑なんだよねという話をしたかったのでした。
それと今思い出したんですが読者からの通報もけっこう影響がでかい気がするんですよね。同程度の描写でも、通報が多いと対応せざるを得なかったりすることが……。作者コメントで規約違反はしてないから通報しないでください、気に入らないなら読まないという選択をしてくださいということが書かれていたりするのが世知辛いです。規制はもちろんなんですが、規制×通報制度というのが嫌な組み合わせだなあと思っていて、規制がアンチの道具になってしまうみたいなことが起こるわけじゃないですか。
しかし一回全文鎖になると復活することはないのかと思ってたところ、殺破狼が解除になったので作者の先生次第ではあるんでしょうがあれとかこれとかまた色々読めるようになったらいいなあと思うのでした。規制&通報システムがどうにかなるのが一番いいのですが……。
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