烈火浇愁(烈火澆愁)の感想文
烈火澆愁(烈火浇愁)を翻訳機で読む
ちまちま読んでいた烈火浇愁をやっと読み終わりました!
渣反の単話売りと同じ要領で読めるので(https://danmeietc.blog.shinobi.jp/Entry/140/)、中文原作と照らし合わせると理解しやすいのでは?と思ってRIDIBOOKSと晋江を見比べながら読むという方法でやってたんですが、晋江から文字起こしで読んだ方が早かったかな~。安いし。ただRIDIだと毎回注釈がつくので、烈火けっこうネットスラングとか多いためかなり助かりました。
以下簡単にネタバレあり感想文です。
烈火、序盤はけっこうBLみが少ないんですよね。
知り合いの伝手で特殊能力者(特能人)が集まる組織・異控局の善后科(事件とかのアフターケアをする課)に就職することになった宣璣が、とある事件で出会った三千年前から蘇った武帝陛下と妙な縁ができて……!?という過去の回想と現代を行ったり来たりしながら二人の因縁と異控局を襲う陰謀を明らかにしていくというのがあらすじでしょうか。
BLみは少ないんですが過度と言ってよいほどに現代っ子な宣璣が、三千年前から蘇った陛下(盛霊淵)に現代の常識や倫理を教えてあげる場面が好き過ぎて出てくるたびに喜んでました。私が好きなのは警察に手を上げろ!て言われて片手で挙手するところ……かわいい。でも陛下が知識の吸収率がハンパないので現代語であるところの普通話を徐々にマスターしていき、番外編ではタブレットで字を書けるようになるという。あと序盤は冷静に突っ込んでいた宣璣が陛下への恋心を取り戻してからはガンガンアプローチしてくるしガンガンやきもち焼いてくるのも楽しいです。でも宣璣のやきもちを鳥類のペット扱いする陛下よ。
そうそう陛下に突っ込みまくる現代っこの宣璣の正体が実は……!というのが序盤の盛り上がりですよね。ていうかこの二人隠されてる過去が多過ぎて、過去パートの因縁の把握がけっこう大変でした。巫人族のあたりはまだよかったけど、高山族とか鮫人族とかエピソードのひとつひとつは面白いけど全体図を掴むのが難しい。でもでもこのへん大事だし、何より私のサブカプにとって大事な要素だから理解したいよ~~。
BLみ薄いって書いたんですが(でも終盤から徐々にアクセル踏んでくるよ!)、ツイッターで騒いでた通り、烈火には私の大好きなサブカプがいるんです。異控局の凄腕戦闘集団(でいい?)の風神というチームがいて、その前任の風神総責任者の燕秋山と、燕秋山の剣霊である知春。最初に名前が出てきた時のエピソードで、すでに知春はとある事件で喪失されており、燕秋山は行方不明……というところから話が始まる二人です。この二人がどれほど仲睦まじく過ごしていたかが端々から感じられるのに、そんな二人が今はもう一緒にいられないなんて悲し過ぎる!!出てきたときから悲恋カプ!!!という二人で、でも実は知春は刀身は失っても意識はあって自分が誰かもわからないまま燕秋山を探して側にいたということが判明し、それが陛下の剣霊であった宣璣と重なるというエピソードは本当に……!エッ!?ということはもしかして知春がまた復活して燕秋山と一緒にいられるようになる……?という淡い期待をクライマックスまで山あり谷ありでヤキモキさせられる、そういうカップルです。途中で知春が通心草人形に憑依?して、人形ではあるけどまた燕秋山と話をしたりできるようになって嬉しい……だけどやっぱり元に戻ってほしい……と思っていたところにあの番外!!燕秋山、仕事人間でぶっきらぼうで人付き合いが好きじゃなくて、でも知春が映画を見て泣くところが見たくて適当に選んだふりをしてめっちゃ映画をサーチしてきたり、身寄りのない特能人の若者たち(のちの風神の隊長たち)を知春と夫婦のように面倒をみてきたり、そういう男がね……私は好きなんですよ……。あとこの二人って本編だと痴話げんかの末に抱き寄せてハグみたいなメロドラマっぽいこともしてるし限りなく夫婦に近いような暮らしをしてるし知春のことを王澤(風神の現責任者)(まじでいいやつなので烈火で一番好きなキャラです)は兄嫁って呼んでるし、だけど恋愛関係とは明言されてなかったんですよね。それが番外編では(手首つねられて赤くなったから)キスしてって通心草人形の知春にねだってこの中年男の甘えをどうしてくれよう!ってなりつつ知春が見えない本体で「今は本当に(キスしたよ)」って言いかけたり、眠っている時に隣に呼吸が聞こえないことを寂しく思ったり(つまり一緒に寝てるんですよね)、何より知春のことちゃんと恋人って書いてあって、本当に本当に嬉しかったです。曖昧な関係でももえるとは思ってたんですが、珍しくガッツリはまったサブカプがはっきりと恋愛関係だって書いてあってめちゃくちゃ嬉しかったという話でした。
烈火は主人公二人の壮大な因縁も面白い一方で組織と社会と今を生きる無名の人々の話でもあって(黙読、残次品あたりもそういうテーマ性を感じますね)、特能人と社会の関わりの話になっていったのが個人的にとても好きでした。単霜姐を中心に語られる最後の番外の後日談、私はこういう後日談が大好きなのでとてもよかったです。それから烈火は単霜さんもそうだけど色んなタイプの女性キャラが出てきてみんな好きでした。谷月汐はほんとかっこいいし、平倩如ちゃんと陛下のエピソードは全部よいし(クライマックスほんとよかったですよね)、単霜さんという中年女性が活躍するのも嬉しい。肖征はpriest作品あるあるの主人公片割れの友人で色々大変な目に巻き込まれる役割ですがダントツで災難な人でしたね……でも黄局とのエピソードとかを経て頼もしいエリート肖パパとして異控局の柱になってくれました。色々肖征大変過ぎたので主役カプのいちゃいちゃに当てられる役割は王澤の方が多かったですな。王澤ほんとうにどんな重く大変なエピソードの時でもずっとムードメーカーをしてくれてありがとうだよ。
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