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残次品の紹介

priest先生の残次品の紹介です。
とくに断り書きをしてない場合、大体無料分くらいの内容に触れてます。


1、残次品とは

priest先生のSF作品で、晋江文学城で読めます。
https://www.jjwxc.net/onebook.php?novelid=3121357
本編は197章で先生の作品の中では比較的長めでしょうか?
2話以降は大会員限定になってしまいましたが、bilibiliでアニメ(放逐星空)もやってました!
https://www.bilibili.com/bangumi/media/md4315602
1期16話で、原作だと大体50章くらいまでの内容です。
カップリングは陸必行校長(ふわふわ茶髪の方)×林静恒将軍(黒髪クールな方)、年下×年上です。
陸必行PV→https://www.bilibili.com/bangumi/play/ep412900
林静恒PV→https://www.bilibili.com/bangumi/play/ep413348


2、あらすじ

新星暦270年、名門軍学校卒のエリートが配属される白銀要塞の将軍・林静恒は造反の疑いをかけられて星間連盟議会から呼び出しを受けていた。林静恒はこれに従って首都星へ向かう途中、玫瑰之心にて暗殺される。
それから5年後の新星暦275年、第八星系にある北京β星。八大星系の中でも最も辺境にあり発展が遅れている第八星系は、名ばかりの自治政府はあるが、実態は多くのギャングに支配されていた。その中でも北京β星の組織・黒洞のボスである四哥は大きな権力を持っていたが、『リン』という名前であること以外、素性を知る者はいなかった。
数年前にひょんなことから四哥と知り合いになった陸必行は、四哥の支援を受けて星海学院を営んでいる。ある日、学院の問題児たちが勝手に機甲を動かして飛んで行ってしまった。生徒たちを追いかけた陸必行が辿り着いたのは毒巣という邪教集団の本拠地で、そこには四哥と陸必行の父親である武器商人・独眼鷹の姿もあった。


3、登場人物

林静恒
・必勝無敗の白銀要塞の将軍
・白銀十衛と呼ばれる直属の精鋭部隊を持っている
・冷酷で誰とも馴れ合わない
・陸必行が恩人の陸信の遺児ではないかと疑っている

陸必行
・星海学院の校長
・おしゃれなナルシスト
・科学技術オタクで常にポジティブ、どんな困難もあきらめない
・独眼鷹に資金を凍結されているので四哥に資金提供をしてもらって星海学院を運営している

湛盧
・林静恒の側に仕えている最高レベルの人工知能
・普段はロボットアームとして身に着けているが、亜麻色の髪の執事型など様々に変形できる
・おしゃべりで、余計なことを言ってはよく林静恒に黙らされている

独眼鷹
・陸必行の父親の武器商人
・若気の至りで左右で色の違う義眼をつけている
・陸信将軍の旧知で林静恒とめちゃくちゃ仲が悪い

林静姝
・林静恒の双子の妹
・連盟議会大秘書長の妻
・兄とは幼い頃に別々の家に引き取られて以来、ほとんど顔を合わせていない

黄静姝
・星海学院の問題児四人組のうちの一人
・謎の人さらいと対決しようとしたところ、四哥一味に助けられる

陸信
・林静恒の養父である将軍
・英雄とされていたが連盟への反逆の疑いをかけられて死亡した




――ここから少しネタバレがあるので折りたたみます――



4、(やや展開ネタバレ)残次品の好きなところ

とにかく主役カプ(陸林)が本当に最高で、ラブコメ度が高くてずっと楽しいです。陸必行も林静恒もあんまり恋愛とかしてこなかったタイプで、陸必行が四哥の正体を知ってからときめき始めて色んな困難をともにしていく中でアプローチを繰り返し、冷徹鉄壁な林静恒がそれに陥落してしまうまでが!!もう!!(もしかして林も僕のことが好きかもしれない!?)と思ってから手を握ってみたりハグをしてみたりする陸必行が、逆に自分の方がドキドキしてしまってAIの湛盧に指摘されたり、林静恒が言葉や表情には出さないけど陸必行のことをかなり気にかけていることを湛盧に暴露されたり。厳しくしようと思っても陸必行に頼まれると心がやわ……となってしまうんですよね、林静恒は。そしてpriest先生の作品わりと真ん中あたりで主役カプがくっつくので、二人がいちゃいちゃしてるところをたくさん見られてありがたいです。くっついてからの陸林はね~~~、甘酸っぱいの一言で……!!アプローチをしてくるのは陸必行の方なんですが、付き合ってから性的なことをしようとしてくれるのはけっこう林静恒からな気がする!でも二人とも恋愛とか性的なことに不慣れなのでドタバタしてしまったり、本当に愛しい。そうそう、残次品はベッドシーンも多めで、後半だと少しビターな大人のラブシーンもあります。
物語は戦争、政治、陰謀、テロリズムなどなど絡み合う大河ドラマのようなストーリーで、元々連盟の将軍だった林静恒はともかく明るく朗らかで平和的な科学オタクだった陸必行校長が否応なく戦争と政治に巻き込まれていくのが熱いです。しかしそれは林静恒の望むところではなく……。ただ陸必行も陸信の遺児ということで遅かれ早かれ政治の世界のごたごたに巻き込まれていたのかなーとも思いますし、そういう政治的な生臭いところから陸必行のようないい子を遠ざけたいという点で普段は仲が悪い林静恒と独眼鷹の利害が一致してるのもめちゃくちゃいいんですよね。
後半になると林静恒の部下である白銀十衛の面々が出てきて私はそれが大好きなのですが、それ以外にも群像劇的な色々なキャラクターの物語が絡み合って陸林の未来に収束していく、そういう話かな~と思います。
途中ちょっと(ちょっと?)胸の痛い展開が待ち受けているのですが、それを乗り越えた先に陸林のゴールイン大団円が待っているので……!!

(追記)
陸林の好きなやりとりは山ほどあるんですが、最後にひとつ引用しますね。訳は間違ってる可能性もあるのですいません。
52章~53章の陸林がお互いのパーソナルな話をするようになったころのやりとりです。


***

「恋愛もしてこなかったのか?君はこの二十何年もの間、凱来星でずっと何をしてたんだ。ただ機甲を分解してただけ?」
陸必行は彼の声が緊張していることを鋭く聞きつけ、嬉しくてたまらなくなった。
(このむっつりスケベめ。僕の恋愛遍歴を探ろうとこんな回りくどい聞き方をして)
「僕にはまだ縁がある」
林静恒は瞬きをした。
「毎日少しずつ縁を貯めて、何年も貯めてあなたに会えたんだよ、将軍」
「……」
(中略)
空気が突然ぎこちなくなった。
陸必行は咳払いをした。
「それは……」
「君は……」
二人はほとんど同時に口を開き、そして同時に口を閉じ、目を丸くしてさらに気まずくなった。

***


このあたりはまだ恋愛には遠いけど、陸必行くんが気を引こうとしてややスベる……みたいなことを繰り返しておりかわいいです。





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