義父の真心
忘れてたりとかあんまりちゃんと読めてなかったところとか、あーーこういうシーンだったのか!という発見が多くて、ラジドラで2周目をしたつもりだったけど新鮮な気持ちで読んでます。
ゆっくり読んでいるためまだ1章後半くらいで、でもこのへんの顧昀と長庚がほんともどかしいです。まだまだ長庚がナイーブというか大人びているようで傷つきやすくて家族の愛を切実に欲しているのに秀娘からはどでかい爆弾のような呪いをかけられて死なれてしまうし、心を寄せていた義父が一体何者なのかわからなくなってしまって混乱するし、本当に長庚がかわいそう……。
それに加えて長庚が少年の頃の義父って、本当にデリカシーがないじゃないですか。いや、顧昀はまだこの頃二十歳そこそこだし、こんな境遇で育った(しかも秀娘と長庚しか知らないことも多い)少年の心境を慮って正しくケアしてあげるのはすごく難しいと思うんですが、それにしても!!
ラジドラ聞いてた時も思ったんですが、序盤の顧昀の誠意のなさはとにかく贈りものにあらわれてると思ってて、鉄腕釦はすごく喜んでくれたし長庚の命を守ってくれたけど、基本的にはお菓子やおもちゃをあげては子供じゃないんだからと思われてるし、重甲は本当に地雷を踏んだし(まあ運の悪さもある…)、黙って出立して手紙もいい加減だし(しかし番外の北疆~を読むとウッ……顧昀……となる……)……。誠意のない贈り物の数々!顧昀も長庚を喜ばせようとしてるのはわかるんだけど、いかんせん小手先というか、まあ顧昀もまだ二十歳そこそこだから……何回も同じフォローしちゃうね……。
それが後半~クライマックスになると顧昀からの手紙が心から長庚のことを想っているのが本当によくわかるアイテムになっていて、長庚を赤面させる熱烈なラブレターに、文字通り命を賭けて長庚のことを想っていることのあらわれである四通目の手紙に。
顧昀、生い立ちのことを考えると誰かを家族として心から愛するということをもう早々に諦めてしまった人なんだろうと思ってて、それくらいじゃないとやってられない立場じゃないですか。まー沈易はほぼ家族のようなもんだと思ってますがまあそれはそれとして。なので序盤を読み返してると、顧昀は真っ直ぐ長庚に真心を送ることのできる人間になれたのだなあという感慨があります。
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