殺破狼(杀破狼)の晋江、簡体字版、繁体字版、韓国語版の比較
やっと繁体字版が届いたので読み比べてみました!!
ちなみに自分が通読したのは晋江版で、それ以外のバージョンは気になるところ(主にラブシーンや番外の内容)だけをチェックしたという感じなので各バージョンを全部読み通したわけではないのでご了承ください。
というわけで基本的にラブシーンの話ばっかりしてますが、とくにネタバレはないと思います。
(追記:今韓国語版をベースに繁体字版と見比べながら読み直すということをしてるので、その際に気付いたことをちょっと書き足してます)
1、晋江文学城
そもそもpriest先生の作品は直接的な性描写がないものが多いっぽくて鎖章もほとんどなく(殺破狼、鎮魂、天涯客の鎖が解除されますように……。あと先生の作品の鎖、烈火の大幅な修正とかたぶん性描写が理由じゃない気がするんだよな~)、殺破狼も繁体字とか韓国語では性描写が追加されて成人指定になってるということは別にないんですよね。RIDIBOOKSでも黙読以外は全年齢で、黙読も説明読んだ感じ犯罪描写のせいで年齢制限がついてるんじゃないかと思います。
じゃあまあプラトニックなのかというと全然そんなことはなく、めちゃめちゃやっていることはわかるんですが(めちゃめちゃではないか……?いやでも……)いいところで暗転→翌朝……みたいな感じの描写になってます。だけどキスシーンはじめいちゃいちゃも多いし添い寝も多いしカップリング描写の満足度は個人的に高いです。
2、簡体字版書籍
晋江に比べると身体接触描写が大幅に削られてます。1章の半分くらい描写がなくなってるところもあり……。キスシーンも全部確認したわけではないですがだいぶごっそりカットされてる気がします。ただ、一応恋愛描写そのものがなくなっているというわけではないかなと思ってて、読んでれば二人が恋愛関係にあることはわかるんじゃないかなーと思います。でも好きとかあなたがほしいとかそういう直接的な台詞はけっこう削られてますね。それなのに義父のちょっとエッチなジョークはわりとそのまま残ってたりするんだよな。ラブシーン以外でも細かい表現や段落の扱いが晋江版から変わっているところもわりと見られます。
晋江には収録されていない番外編(ただし先生のLofterで読める)も簡体字版書籍には載ってます。詳細はこの記事→殺破狼(杀破狼)簡体字版書籍の番外出典まとめ
それからPriest先生による前書きがあるのは簡体字版書籍だけですね。
3、繁体字版書籍
ラブシーンは基本的に晋江そのままだと思います。もちろん簡体字版のように削られてるところはないんですが、その分ガッツリ増えてるというわけでもないですね。ただ初夜の場面は晋江にはない描写が追加されているので二人が具体的にどんなやりとりをしたかがわかるようになってます。あと晋江116章で長庚に「我男人」て言われた時の顧昀の反応がちょっと追加されてましたね。今のところそこ以外に追加されてる描写は見つけられてないです。細かい表現は晋江そのままではなくちょこちょこ変わっていたり、段落がごとなくなっていたり(移動してるのかも)簡体字版と同じ改変になっているところもありました。
収録されている番外編の内容や順番は簡体字版と同じです。
4、韓国語版
3で書いた初夜の描写追加は先に韓国語版で読んで気付いたのでした。116章のそれも韓国語版にもあるやつだと思います。なので韓国語版は繁体字版に沿った訳になっているのかなあと想像しますが確認まではできておらず。他のラブシーンも繁体字版と同じで晋江とそこまで変わらないように見えました。表現とかは晋江版から中文書籍になった際の修正を反映していると思います。ただ中文では老菅家ってなってるところが全部王叔になってたり(たぶん)、他にも中文表現をわかりやすくするための表現に改めているっぽいところもあります。まあ翻訳版ですしね。
韓国語版も収録されている番外編は簡体字版、繁体字版と同じなんですが、収録順が独特なんですよね。章の分け方も韓国語版独自なので不思議な感じです。詳細はこちら(未完成ですが)→殺破狼(杀破狼)韓国語版⇔晋江の章対応表
5、(おまけ)ラジドラ
猫耳FMのラジドラのラブシーンは簡体字版以上~晋江未満くらいだと思います!キスシーンとかは原作読んだり弾幕追ったりしていればわかるはず。長庚(攻め)の方が喘いでてかわいいんですがラジドラだけ聞いてると逆カプに聞こえる気も……笑。
以下、具体的に台詞が変わっててへー!と思ったところをご紹介します。
そこまでストーリーに触れてないと思うんですが一応折りたたんでおきますね。
①序章ラストの顧昀の台詞
晋江だと「臣顾昀、救驾来迟了」なのが、「臣顧昀来遅、請殿下恕罪」(日本漢字ですいません)になってますね。韓国の方のツイートで簡体字版の方の台詞が変わってることを知ったんですが、序盤のかなり印象的な台詞でもありますし、繁体字版でも変わってるということは先生の中でもこっちの台詞の方がいいという判断があったのかな?と想像したり。晋江の方はなんとなく颯爽と登場する印象だったんですが、変更後の方が詫びるニュアンスが強い感じがしますね。ただ顧昀の意志というより形式的なへりくだりかもしれないですが。
②番外編の義父の色仕掛け()台詞
簡体字版だと「绝笔」、晋江と繁体字版だと「煙火人間」に出てくる顧昀の台詞なんですが、
晋江→「陪义父……唔……小卧片刻……义父喜欢死你了……」
簡体字→「陪义父……嗯……小卧片刻。」
繁体字→「陪義父……唔……春宵小卧片刻。」
という感じで微妙に全部違うんですよね~面白い!晋江のバージョンだと「義父さんはお前のことが大好きなんだ」というストレートな、ただ場面を考えるとちょっとわざとらしい台詞(しかし抗えない長庚)があって、簡体字は遠回し、繁体字も遠回しだけどやや趣のある?感じの台詞になってます。
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